不動産業界で反響成約率を向上させる方法7選|契約に繋がらない方必見!


2024年05月02日

不動産業界で反響成約率を向上させる方法7選
多くの不動産会社では1つでも多くの契約を結ぶため、ホームページを作成したり、インターネットや雑誌に広告を掲載したりしています。しかし、そうした不動産会社の中には、「サイト閲覧している人はいるのに、なかなか契約に繋がらない」という会社も一定数存在します。反響はあるにもかかわらず、成約できないのはなぜなのでしょうか。

本記事では反響成約率が低下する理由と、向上させるために大切なポイントを解説します。ホームページや広告を見た人が、自社と契約したくなる方法を知りたい方はぜひ最後まで御覧ください。

反響成約率とは?

反響成約率とは?
反響成約率とは、反響に対してどれだけ成約に繋がっているかを示す指標のことです。例えば自社の広告を見た人が500人、契約した人が2人の場合、広告の反響成約率は「2人÷500人×100」で0.4%と計算できます。

自社の広告を見た人が500人でも、契約した人が10人なら広告の反響成約率は「10人÷500人×100」で2%ですから、反響成約率が高いほど効率よく顧客を獲得できていると考えられます。単に反響を得るだけではなく、その先の反響成約率を向上させることが、会社の利益を増やすためにとても大切です。

「理想の反響の形」とはどのようなものなのか

反響成約率を上昇させるためなら、どのような施策を打っても良いわけではありません。キャンペーンを実施することで一時的に反響成約率が向上しても、キャンペーンが終了すればいつも通りの低い反響成約率に戻ってしまうようでは、あまり意味がありません。一時の結果に左右されず、常に一定水準の反響成約率を保つことが「理想の反響の形」と言えるでしょう。

「理想の反響の形」を保つには、見込み顧客の需要と自社の取扱い物件のラインナップを一致させることや、自社ならではの物件を用意することなどが重要です。「理想の反響の形」を維持し、需要と供給のバランスを取ることは、安定した会社経営にも繋がります。

反響はあったものの成約に至らない理由を5つ紹介

反響はあったものの成約に至らない理由を5つ紹介
自社のホームページの閲覧数は一定の水準を保っていたり、広告を見た人が連絡してくれたりしているにもかかわらず、成約に至らないのには理由があります。反響成約率が低い原因を把握することは、自社がかかえる課題を解決するのに効果的です。ここでは、反響はあるものの成約に至らない理由を5つ紹介します。

1.連絡がきちんと届いていない

反響があったにもかかわらず契約に繋がらない理由のひとつに、連絡が見込み顧客にうまく届いていないことが考えられます。例えば、仕事や家事で忙しくしている平日の日中に電話をかけたり、メールやSMSを1回だけ送ってそれきりになったりしていると、反響成約率の向上には繋がりにくいでしょう。

平日の日中だと電話がかかってきても気づかない場合がありますし、1回連絡しただけでは見込み顧客の印象に残らないかもしれません。見込み顧客とのやり取りは連絡がつきやすい時間帯に行い、繰り返し、お声がけすることが大切です。

2.競合他社との差別化ができていない

他の会社と似たような物件を多く取り扱っており、競合他社との差別化できる点がないため、成約に至らないケースが考えられます。自社ならではの個性や強み(ウリ)がないと、見込み顧客の印象に残りにくく、どの会社と契約してもそこまで変わらないように思われてしまうかもしれません。

似たような物件を扱う不動産会社が複数あった場合、見込み顧客は安心感・信頼感を優先して大手企業と契約を結んだり、実績豊富な地元の会社に声を掛けたりする可能性も大いにあります。多くの不動産会社の中に埋もれてしまうと、成約に繋がりにくくなるといえるでしょう。

3.初めて話をしたときの対応が良くなかった

初めて話をしたときの対応が良くなかったことも、反響成約率の低下に繋がることがあります。例えば、街中の飲食店を利用したときも、店員さんの態度が良くないと次回も利用しようとはなかなか思わないものです。

不動産会社も同じで、スタッフの対応がそっけない・知りたい情報を教えてもらえなかった等、見込み顧客が不満を感じて「この会社との取引はやめておこう」と思うことがあるのです。自社スタッフの対応が気になったときは、抜き打ちでチェックし、見込み顧客への接し方を確認してみてください。

4.会社のホームページが分かりにくい

会社のホームページが分かりにくいことも、反響成約率が伸び悩む原因になっているかもしれません。取扱い物件・サービス内容・過去の実績が整理されていなかったり、顧客の知りたい情報が見つからなかったりすると、ホームページを閲覧する人はいても、最終的な契約に繋がらない可能性はあります。

会社のホームページが分かりにくいと、見込み顧客はその会社がどのような会社なのかを把握できず、自分のニーズに適しているかについて判断ができません。他社(競合)のホームページを調べたり、自社ホームページを社内スタッフが実際に使ったりして、問題点を洗い出してみましょう。

5.広告需要の変化に対応しきれていない

広告需要の変化に対応しきれていないことも、反響成約率が伸び悩む理由として挙げられます。近年パソコンやスマートフォンが普及し、ネット広告・不動産情報サイト・SNSなど、インターネット上で不動産会社を探す人が増えています。

そのため、従来通りの折込チラシの制作やポスターの掲示のみでは、見込み顧客の目に留まらないケースもあるでしょう。反響成約率を上昇させるにはインターネットをうまく活用し、狙った顧客層に広告展開することが重要です。

反響成約率を向上させるのに大切なポイント7選

反響成約率を向上させるのに大切なポイント7選
反響成約率の低さは、はっきりとした原因がある場合がほとんどです。適切な対応を取り、原因を根本から解決することで反響成約率は上昇します。

ここでは、反響成約率を向上させるために大切なポイントを7つ紹介します。

1.見込み顧客との連絡の取り方を見直す

見込み顧客との連絡の取り方を見直すことで、反響成約率が向上する場合があります。連絡を取る時間帯が見込み顧客の対応しやすいタイミングとズレていないか、連絡するときの言葉遣いや文面が丁寧かどうかを確認してみましょう。

連絡を取るタイミングに問題がある場合は、申し込みフォームに連絡が取りやすい時間帯を確認する項目を設けるのもひとつの手段です。

電話を掛けたりメール・SMSを送ったりするときは、聞きやすさ・読みやすさを意識した会話口調や、文章展開を心掛けるのも効果的です。

2.見込み顧客からの連絡にはなるべく早く反応する

見込み顧客からの連絡にはなるべく早く対応することも、反響成約率を向上させる方法のひとつです。返信が遅いと、見込み顧客としては「まだ返事が来ない」「放置されているのかな」と不安になり、時間が経つにつれて気持ちが離れていく傾向にあります。不動産会社からの反応が遅すぎると、そもそも問い合わせたことすら忘れてしまうケースもあるため、なるべく早く返信し、顧客の不安を解消しましょう。

3.自社ならではの強みを見つける・作る

国土交通省の発表によると、2023年3月末時点で12万9,604社もの不動産業者がいるとされています。ただ単に会社を運営しているだけでは、数ある同業他社の中から自社を見つけてもらうのは難しいでしょう。

自社が営業対象としているエリア内で、取扱う物件の種類・サービス内容・キャンペーンなどを工夫し、見込み顧客から「この会社だからこそ」と思われるような強みを作ることが大切です。

すでに強みの種となるものがあるにもかかわらず、気づいていない可能性もあるため、一度自社の事業内容を見直してみましょう。

あるいは、自社の強みを顧客にヒアリングしてみるのもいいでしょう。「どうして、他社ではなく自社を選んだのか」を聞いてみると、社内からでは気づきにくい自社の強みを発見することもあります。

4.店舗スタッフへの指導を徹底する

店舗スタッフの対応の悪さが原因で、成約に至っていない場合は、見込み顧客への対応の仕方を徹底指導するようにしましょう。自社内だけでフォローするのが難しいときは、外部に依頼してセミナーを受講するのもひとつの手段です。

勤務しているスタッフの人数が多い会社はマニュアルを作成し、誰が対応しても一定の水準を保てるようにするのも良いでしょう。

5.ホームページの内容や構造を見直す

自社のホームページが見込み顧客にとって不便な状態になっているときは、掲載している内容やページ構成を見直してみましょう。見込み顧客が知りたい情報を優先して掲載しているか、古い情報は載せていないか、3クリック以内でホームページ内すべての情報にたどり着けるかなどを確認します。ホームページが古いと感じた場合は、HPリニューアルの検討もおすすめです。

6.インターネット広告・SNSを活用する

広告需要の変化に対応する場合は、インターネット広告やSNSを活用してみてはいかがでしょうか。インターネット広告はチラシを印刷するより安く掲載できるものもありますし、SNSのほとんどが無料で利用することが可能です。転勤や進学で遠方の物件を探している人など、幅広いエリアの人にアプローチしやすくなるため、反響成約率UPが期待できます。

7.物件情報サイトに取扱い物件を掲載する

物件情報サイトとは、SUUMOやライフルホームズのような、たくさんの物件情報を掲載しているサイトのこと。登録されている物件の種類が豊富で、自分の希望に合った不動産を絞り込んで検索できるため、利用する人が大勢います。

大手の物件情報サイトは特に利用者数が多く、自社の取扱い物件を掲載することでよりたくさんの人に見てもらえます。物件を探している人の気を引くため、魅力的な写真やキャッチコピーを掲載するのも効果的です。

競合が多いのが難点ではありますが、自社の露出度を高めることで反響成約率UPが期待できます。

反響成約率が良い不動産会社が実践していること

反響成約率が良い不動産会社が実践していること
反響成約率が良い不動産会社には、ある程度共通している特徴があります。反響成約率を改善するためにも、すでに成功している会社の例を頭に入れておくことは大切です。ここでは、反響成約率が良い不動産会社が実践していることを3つ紹介します。

1.「営業してます」感を出し過ぎない

反響成約率が良い不動産会社の特徴として、いかにも(売り込みの)営業しているような雰囲気を出し過ぎないようにしていることが挙げられます。見込み顧客の質問・悩み・要望に耳を傾けることと、自社宣伝のバランスを上手に取っているのです。

グイグイ営業され、売り込み臭を強く感じると、見込み顧客としては圧力を掛けられているような感覚になり、かえって嫌な気持ちになってしまいます。

見込み顧客の心理的なハードルを下げ、「この不動産会社と契約してみようかな」と思わせることが反響成約率を向上させるポイントです。

2.反響成約率向上のため一定の予算を割いている

反響成約率を向上させるために一定の予算を割いているのも、反響成約率が良い会社の特徴として挙げられます。先行投資のような感覚で状況に応じ必要なだけ予算を充て、広告宣伝の効果を最大限得られるように予算配分を行っています。近年はSNSやインターネット広告など比較的低予算で宣伝活動できる媒体も登場しているため、まずは自社で取り組めそうなものから試してみましょう。

3.複数の集客方法を取り入れている

反響成約率が良い不動産会社は、複数の集客方法を取り入れている傾向にあります。集客方法が1つだけだと反響の数が限られてしまうため、2つ以上の手段を用いて、できるだけ多くの反響を集められるようにしています。

取り入れている集客方法は会社によって異なり、SNS×ホームぺージのところもあれば、新聞広告×インターネット広告×ホームページなどさまざまです。インターネットの利用者数が多い若年層をターゲットにするならホームページやSNS、特定の地域の人に宣伝するなら新聞広告やポスターのように、顧客層に合わせて、集客施策を組み合わせてみましょう。

しっかり対策すれば反響成約率は向上できる

しっかり対策すれば反響成約率は向上できる
反響成約率が低いときは、連絡が見込み顧客に届いていなかったり、競合他社との差別化ができていなかったりなど、何かしらの原因があるものです。

自社スタッフの対応の改善や新しい宣伝方法の導入といった対策に取り組めば、反響成約率は改善できます。

広告宣伝費に一定の予算を割くほか、複数の集客方法を組み合わせることも、反響成約率の改善に効果的です。しっかりと体系的な対策を施し、効率的な集客体制を整えましょう。

不動産に関するご相談は「全日本不動産協会」へ

「全日本不動産協会」は、中小規模の不動産会社で構成されている公益社団法人です。法人のマークにウサギが描かれていることから、「ウサギ」「ウサギマーク」の愛称で親しまれています。

「全日本不動産協会」では、不動産会社を経営している方・不動産業に携わっている方に向けた相談窓口を設けております。不動産実務をはじめ、不動産業に関わることなら何でも相談可能です。

地方本部でも、会員の方からの相談に定期または不定期にて応じております。不動産会社の経営に関する相談は「全日本不動産協会」にお声がけください。


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