不動産会社は一人でもできる?集客のポイントやアイデアを紹介


2023年09月29日

不動産会社は一人でもできる?
集客施策のアイデアを知りたい

本記事では、不動産会社を一人で始める際のポイントや、様々な集客アイデアについて詳しく解説しています。不動産会社を一人で始めることを検討しているものの、集客が不安…という方は、ぜひ最後までご覧ください。

不動産会社を一人で始める際のポイント

不動産を個人で始める際のポイント

不動産会社を一人で始める際のポイントは以下の4つです。

  • 1)開業資金・経費を抑える
  • 2)地域・ジャンルを絞る
  • 3)アウトソーシングを活用する
  • 4)差別化を意識する

それぞれ詳しく解説します。

1)開業資金・経費を抑える

不動産会社を一人で開業する場合、開業資金は大きな負担になるのでできるだけ最小限に抑えたいところです。

不動産会社を開業する場合、宅建業法により主たる事務所1,000万円、従たる事務所1事務所につき500万円の合計額を、営業保証金として法務局に供託することが義務付けられています。

しかし、保証協会に加入し弁済業務保証金分担金(60万円)を納付することで、この営業保証金の支払いは免除されます。通常なら1,000万円以上かかる開業資金を削減できるので開業するのに協会加入は必須といえます。

その他、固定費や人件費など、抑えられる経費が無いか確認しておきましょう。

2)地域・ターゲットを絞る

不動産会社を一人で経営する場合、地域・ジャンルで絞るのが効果的です。集客も一人で取り組む場合、時間や予算が限られます。地域・ターゲットを限定することで効率よく集客活動に集中できます。

また、エリアを絞り地域に密着し信頼関係が深まれば、人脈が広がります。結果的に知り合いの紹介経由で仕事を紹介してもらえる可能性も…。エリアを絞り調査すれば年齢層や客層(家族世帯が多いのか、一人暮らしが多いのかなど)も分かるので、集客戦略も立て易くなります。

3)アウトソーシングを活用する

一人起業の不動産会社の場合、集客・営業・接客・事務作業をすべて一人で行う必要があります。一人でするのも可能ですが、効率よく業務を進めるにはアウトソーシングの活用も一案です。

経理や書類作成など特定業務だけをアウトソーシングしたり、SNS運用・ホームページなども専門の外注先へ依頼できます。自分が得意な仕事以外は外注し効率的な業務システムを構築しましょう。

4)差別化を意識する

一人で始める不動産会社が、物件数やネームバリュー(知名度)の点で、大手の不動産会社を上回るのは難しいでしょう。他社にはない差別化(独自のウリ)を意識し、自社独自の魅力や強みをアピールすることが重要です。

具体的には、以下のような差別化があります。

  • デザイン性の高い物件・ペットOKの物件など、サービスを特定のジャンルに絞る
  • 仲介手数料を下げる
  • 顧客対応に付加価値を付ける

大手に負けない自社の強み(独自のウリ)を探り出し、差別化を図りましょう。

【補足】一人起業の注意点
宅建業を営むためには宅建士の「必置義務」があります。また、業務を行う上でも重要事項説明や契約書の取り扱いの際に宅建士しかできない「独占業務」があります。そのため、一人での開業であれば宅建士の資格は必ず取得しなければなりません。

集客施策のアイデア

不動産の集客を個人でやる際のアイデア

集客施策のアイデアについて、以下の6つを紹介します。

  • 1)ホームページ
  • 2)ポータルサイト
  • 3)SNS
  • 4)ポスティング・ティッシュ配り
  • 5)新聞広告
  • 6)紹介

どれも効果的な方法です。自社の集客施策の参考にしてください。

1)ホームページ

まず自社の集客活動に外せないのがホームページ(WEBサイト)です。SEO対策・リスティング広告等を活用して顧客獲得を目指しましょう。

ホームページは会社の顔となる存在です。他の集客方法で得た見込み顧客の受け皿にもなります。ホームページをしっかり作り込むことで、集客だけでなく自社の信頼感を高める効果(ブランディング効果)も期待できます。不動産という単価の高い案件を扱うので、お客様からの信頼は非常に大切です。

自社にホームページ制作ノウハウが無い場合は、専門業者に依頼、相談してみるのもいいでしょう。

◆関連記事:ブログ集客については、こちらの記事もあわせてご覧ください
【徹底解説】不動産会社がブログで集客するために必要なこと

2)ポータルサイト

不動産のポータルサイトとは、複数の不動産会社の物件が掲載されているWebサイトを指します。複数の物件を1つのサイトでまとめて探せるため、ユーザーにとって大きなメリットがあり、大変人気があります。掲載すれば多くのユーザーの目に触れるので、不動産会社にとってもメリットがあります。

問い合わせはその物件に興味・関心のあるユーザーから直接来るので成約に繋がりやすく、自社のホームページへ誘導もしやすいのが特徴です。

ただし、ポータルサイトは競合の物件掲載も多いため、魅力的な物件を独自に掲載するなど差別化する必要があります。

3)SNS運用

従来は趣味や情報収集として活用されることが一般的だったSNS。近年ではビジネスでも活用できるツールとして人気があります。

SNSは無料で活用できる上、拡散力・集客力も高く、機能も豊富なので、集客施策を一人でやる場合に大きな武器となります。

特に写真・画像をメインとするInstagramはビジュアル訴求が得意なSNSで、物件を紹介する不動産業と相性が良いのでおすすめです。物件紹介やルームツアーの動画も活用し効率よく集客しましょう。

◆関連記事:
不動産の集客にはSNSがおすすめ!活用法や成功事例を紹介

4)ポスティング・ティッシュ配り

現在は集客といえばオンライン集客(WEB集客)がメインですが、オフライン集客でも効果的な方法があります。チラシのポスティング・ティッシュ配りなどは代表的なオフライン集客です。

人件費をかけずに、特定の地域に絞って集客できるメリットがあります。紙媒体から情報を得る傾向にある高齢者をターゲットにアプローチするなど、オフライン集客は費用対効果を高める工夫(広告の無駄撃ちをしない工夫)が必要です。

5)新聞

新聞に広告を出稿したり、折り込みチラシを活用する方法もあります。

新聞広告はサイズや配置場所、全国版か地方版でも料金が変わるので、広告の掲載料金は数万円~数百万円と料金に幅があります。折り込みチラシはA4・B4サイズが1枚あたり3.3円、B3サイズが1枚4.8円。それに加えてチラシの制作料・印刷料金がかかるので、作成するチラシのデザイン・量によって費用は異なります。

新聞を活用した集客は地方など高齢者が多い地域には効果的です。一方、若年層にはそもそも新聞購読者が少ないなど、デメリットもあります。ターゲットに合わせてサブ的な使い方をするのが良いでしょう。

6)紹介

一人起業の不動産会社の場合、会社のネームバリューや実績が無いため、その分人脈が重要になります。開業前には前職の人脈を活用したり、親戚・友達などから紹介を受けられないか確認したりして、見込み顧客を確保しましょう。

なお、不動産営業マンのための人脈づくりをサポートする、以下のような不動産業者専門のコネクションサービスもあるので参考にしてください。

人脈を活用し紹介を受けられれば、広告費もかかりません。紹介営業はメリットの大きい集客方法と言えるでしょう。

不動産会社を一人で始めるメリット・デメリット

不動産を個人でやるメリット・デメリット

不動産会社を一人で始めるメリット・デメリットを紹介します。

メリット

メリットは、以下の通りです。

  • 1)顧客との距離が近く信頼関係を築きやすい
  • 2)ノルマが無くお客様のための提案が可能
  • 3)仲介手数料等を自分で決めて他社と差別化できる
  • 4)人件費がかからない
  • 5)他の業種に比べて開業しやすい

詳しく見ていきましょう。

1)顧客との距離が近く信頼関係を築きやすい

一人起業の不動産会社の場合、大手と比べて少人数のお客さんと深く濃く接客するケースが多くなります。お客様の個人的な事情など会話を通して把握できるため、一人ひとりに合わせた提案ができます。

信頼関係を築いていけば他のお客様を紹介してもらえる可能性も…。親しみやすい対応を心がけ、個人だからできる密接な関係を構築していきましょう。

2)ノルマが無くお客様のための提案が可能

一人で不動産会社を経営する場合、会社員と違ってノルマがありません。ノルマがあると無理に契約を取ろうとお客様のご要望とは違う物件を紹介したり、価格面で妥協する場面もあるでしょう。

一人で起業する不動産会社ならノルマに縛られずにお客様のニーズに合わせた最適な物件を紹介できます。

3)仲介手数料等を自分で決めて他社と差別化できる

一人起業の不動産会社なら売買・賃貸の仲介手数料、物件管理手数料などを自分で決められます。大手不動産会社よりも手数料を下げることで差別化しましょう。

ただし、手数料を下げた分会社の利益は少なくなるので、無理のない手数料設定にする必要があります。

4)人件費がかからない

一人で経営する不動産会社の場合、人件費がかからず、その分コスト削減できます。負荷が大きい業務についてはアウトソーシング等を活用する方法があります。

5)他の業種に比べて開業しやすい

不動産業は他の業種に比べて開業しやすいビジネスモデルと言われています。在庫を抱える必要もなく、低リスクで事業を始められるのが大きなメリットです。

デメリット

デメリットは、以下の通りです。

  • 1)資金繰りが難しい
  • 2)不動産業界自体の競争が激化している

詳しく見ていきましょう。

1)資金繰りが難しい

起業当初の不動産会社の悩みとして、事業資金の資金繰りの難しさがあります。特に一人起業の場合、資本力は大きくないため、資金繰りには十分注意を払う必要があります。

賃貸管理等であれば毎月安定して入金がありますが、不動産仲介業は毎月新規の契約をとっていかなければ、入金がありません。さらに市況の影響を受けたり、営業活動にスランプがあると、資金繰りが一気に悪化します。

資金繰りを楽にするために、金融機関からの融資を含め、柔軟かつ余裕のある資金繰り計画を立てることが重要です。

2)不動産業界自体の競争が激化している

日本国内の人口減少に伴い、不動産の需要は低下し競争が激しくなることが予想されています。

一人で不動産会社を始める場合は、会社員として働く場合に比べて不安定な部分も多くなりがちです。自社の強み(独自のウリ)を見つけ、外部環境の変化に柔軟に対応していくことが大切です。

集客施策を成功させよう!

不動産の集客を個人で成功させよう

本記事では不動産会社を一人で始める際のポイントや集客アイデアについて、詳しく解説してきました。本記事で紹介したポイントやアイデアを参考に、集客施策を成功させましょう!

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