来場者数&契約数を増やせる不動産集客イベント7選|成功のコツも解説


2023年10月23日

来場者数&契約数を増やせる不動産集客イベント7選|成功のコツも解説
不動産業に携わる人にとって、顧客の獲得は重要な課題のひとつです。少しでも多くの人に興味を持ってもらうため、展示会や内覧会などの集客イベントを開催することもあるでしょう。

そこで本コラムでは、来場者数増が期待できる不動産集客イベントを7つ紹介します。集客イベントを成功させるコツや、売買仲介業者・工務店だからこそ開催できる集客イベントについても解説します。

また、不動産業界が直面する、イベント集客に影響を与えそうな現状も分かりやすくまとめました。イベントの来場者数や契約数を伸ばしたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

不動産業の集客イベントって何?

不動産業の集客イベントって何?
不動産業の集客イベントは、見込み客を集客し、成約数を増やすために開催します。
イメージしやすいのは、住宅展示場で開催される展示会や内覧会でしょうか。ファミリー層をターゲットにしたイベントは、子どもたちが遊べるスペースを設ける場合もあります。

多くの人が足を運びやすい催しを開催すると、見込み客と商談する機会が増えるのも集客イベントのメリットです。

見込み客の数が増えると物件の販売スピードも上がりやすいため、不動産業界において集客イベントを企画することはとても重要です。

不動産の集客イベントの成功が難しい現状

不動産の集客イベントの成功が難しい現状
売り上げを伸ばすために不動産の集客イベントを開催することは大切ですが、近年はイベントを成功させにくくなっています。

主な理由として考えられるのは、以下の3点です。

  • 1.人口減少による顧客獲得競争の激化
  • 2.インターネット・SNSの普及による情報の飽和
  • 3.購入者の価値観の変化・多様化

1.人口減少による顧客獲得競争の激化

総務省統計局が公表している国勢調査の人口推計によると、2008年(平成20)の1億2808万4千人を境に、日本の総人口は減少傾向が続いています。特にこれから住宅を購入する可能性が高い若者世代の減少が著しい傾向にあります。

しかし不動産適正取引推進機構の発表では、2022年度(令和4年度)時点で宅建業者数が9年連続で増加中です。

減少する見込み客を、複数の不動産会社が獲得しようとする状況になりつつあるのが現状です。

集客を成功させるにはイベントのターゲット層を明確にしたうえで魅力的なイベントを開催し、見込み客が自社の物件に興味を持つようにする必要があります。

2.インターネット・SNSの普及による情報の飽和

近年はインターネット・SNSの普及により、スマホやPCから物件情報を探す人が増えています。

しかしインターネット・SNS上に出回る情報量が飽和状態になっているため、自社が発信した情報を見つけてもらうのは難しいのが実情です。

対策として、ホームページを魅力的なものにする、SNSアカウントを頻繁に更新する、閲覧者が知りたい情報を発信するなどが考えられます。

3.購入者の価値観の変化・多様化

国土交通省の統計によると、新設住宅着工戸数が2020年(令和2年)以降増加しています。新型コロナウイルスの流行により在宅時間が長くなったことで、「家にいる時間が長くなるなら」とマイホームを購入する人が増えているようです。

またインターネット・SNSの普及により、さまざまな生活スタイルを目にする機会が多くなりました。ホテルのような特別感がある家、音楽やゲームといった趣味に没頭しやすい家、独身者がのんびり過ごせる家など、見込み客の価値観は多様化しています。

不動産の集客イベントを企画するときは、今まで以上にターゲットを明確にし、購入者のニーズに合わせて紹介する物件を変えることが重要です。

来場者数増が期待できる不動産集客イベント7選

来場者数増が期待できる不動産集客イベント7選
人口減少やインターネット・SNSの普及などにより、あまり計画を練らずに開催した集客イベントでは人が集まりにくくなっています。

それでは、来場者数の確保や増加が期待できるイベントとは、どのようなものなのでしょうか。

今回紹介するのは、以下の7つのイベントです。

  • 1.物件・周辺環境のライブ配信
  • 2.質問会
  • 3.現地での内覧会
  • 4.バルーン遊具・屋台などの設置
  • 5.住人と見込み客の合同イベント・交流会
  • 6.講座・セミナー
  • 7.参加者限定のキャンペーン

現地イベントだけでなく、オンラインでできるものも登場します。ぜひイベントを企画する際の参考にしてみてください。

1.オンライン|物件・周辺環境のライブ配信

Zoomのようなミーティングツールや、YouTube・Instagram・TikTokといったライブ配信機能を搭載したアプリなど、近年はオンラインでやり取りできるサービスがたくさんあります。

遠方に住んでいて現地まで行くのが難しい人や、現地に足を運ぶほどではないけれど、なんとなく興味がある人などに向けた気軽なライブ配信を行ってみましょう。

画面越しでも物件や周辺環境の様子がよく分かるよう、撮影の仕方を事前に練習しておくのが成功の鍵です。

2.オンライン|質問会の開催

物件の探し方やローンの審査など、不動産の売買について何でも尋ねられる質問会をオンラインで開催するのもひとつの手段です。

オンラインの質問会では、じっくりと話を聴く講座やセミナーとは異なり、ちょっとした疑問を素早く解決することが求められるケースもあります。

質問会のコンセプトを決めたうえで、事前アンケートを実施して資料を表示しながら回答したり、ライブチャットに投稿される質問にどんどん答えたりしてみましょう。

3.オフライン|現地での内覧会

現地での内覧会の良さは、間取りや空間の広さ、設備などを実際に目で見て肌で感じてもらえるところです。

現地に足を運んで物件を見学するくらいなので、本格的に物件の購入を検討している来場者がオンラインよりも多い傾向にあります。物件資料やスリッパの準備など、内覧会をスムーズかつ快適にできるよう準備を整えておきましょう。

4.オフライン|バルーン遊具・屋台などの設置

子どもがいるファミリー向けのイベントなら、子どもが楽しめるバルーン遊具や屋台を設置したイベントを開催するのもよいでしょう。

親は子どもを遊ばせるついでに、物件の情報も尋ねられます。開催日程は会社や幼稚園が休みになりやすい、土日祝日に設定するのがコツ。

子どもたちを見守るスタッフ・職員を配置し、子どもたちが遊んでいる間に親がじっくり話を聴けるように工夫してみましょう。

5.オフライン|住人と見込み客の合同イベント・交流会

マンションや集合住宅への入居を考えている人を集客したい場合は、現在住んでいる人との合同イベントや交流会を開催してみましょう。

見込み客にとっては、どのような人が住んでいるのか分かり、実際に住んでいる人のリアルな感想を訊けるといったメリットがあります。七夕やクリスマスなど、季節の行事と関連付けたイベントを企画すると、多くの参加者が期待できます。

6.オンライン&オフライン|講座・セミナーの開催

講座・セミナーは、会場に赴くか否かに関わらず開催できる集客イベントです。

内容は不動産と関連付けて、購入手続きや購入資金の用意の仕方、不動産投資の方法などをテーマにしてみてください。

内容に応じて金融機関職員やFPなど専門家を呼ぶと、より内容が濃い講座を実施できます。参加者に「不動産の宣伝目的?」と思われないよう、物件や会社の紹介は控えめにしておくのがポイントです。

7.オンライン&オフライン|参加者限定のキャンペーンを実施

イベントへの参加者限定で、クジ引きや抽選会などのキャンペーンを実施すると、来場者数の増加が期待できます。

おいしい食材、商品券、子ども向けのおもちゃ、テーマパークへの招待券などを景品にしてみましょう。参加者にすぐ帰られないよう、「○○すると当選率アップ」「講座を最後まで聴いた人限定」などの条件を設けるのもおすすめです。

不動産の集客イベントを成功させるコツ

不動産の集客イベントを成功させるコツ
ただ集客イベントを開催するだけでは、お客様はなかなか集まりません。イベントの計画の段階から終了後まで気を抜かず、「行ってみたい」と思ってもらえるようなイベントを開催しましょう。

不動産の集客イベントを成功させるコツは、以下の4つです。

  • 1.ターゲット層を明確にする
  • 2.イベントの広告が見込み客の目に触れる機会を増やす
  • 3.普段からSNSを運用する
  • 4.「PDCA」を繰り返し続ける

それでは、各項目について詳しく解説します。

1.ターゲット層を明確にする

イベントを企画する段階でターゲット層を明確にし、アプローチの方法もターゲットに合わせて変えることが大切です。

まずは、会社が見込み客に紹介したい物件の種類や物件が建っているエリアを明確にします。住宅街の一軒家ならファミリー層、駅の近くのマンションならビジネスマンがターゲットになるかもしれません。

スマホやPCの保有率が高い学生・若者ならインターネット広告、ファミリー向けなら間取り・価格・内覧会の告知といった多くの情報が一目で分かる紙の広告など、アプローチの仕方も工夫しましょう。

2.イベントの広告が見込み客の目に触れる機会を増やす

そもそも、イベントが開催されることを知らないと見込み客は会場に訪れることができません。メルマガ・DM・ポスティングなどで、イベント開催の存在を見込み客の目に触れる機会を増やしましょう。

インターネット上で露出を増やすときは、告知する地域や時間帯をカスタマイズできるGoogle広告も活用できます。フォロワー数や閲覧数が多いSNSアカウントを保有している場合は、SNSでの告知も効果的です。

3.普段からSNSを運用する

Twitter・Instagram・FacebookといったSNSや、YouTubeのような動画配信サイトからの集客を考えている方は、普段からアカウントを積極的に運用しましょう。SNSの投稿は時間が経過すると閲覧数が減少するため、こまめに投稿することが大切です。

普段から有用な情報や、見ていて面白いと感じてもらえる動画を投稿していると、フォロワーが増加します。フォロワーが多いとイベントの開催情報が多くの人の目に触れますし、拡散力の強さも期待できます。

4.「PDCA」を繰り返し続ける

PDCAとは、Plan(計画)・Do(実行)・Check(測定・評価)・Action(対策・改善)を繰り返し行い、マネジメントの質を向上させる手法です。

改善点を把握できれば、次のイベントを計画する時は、さらによいアイデアを考案しやすくなります。最初の数回は思った成果を得られなくても、PDCAを繰り返し、よりよい集客イベントの開催を心掛けることで、来場者数と成約率の上昇が期待できます。

売買仲介業者ができる集客イベントとは?

売買仲介業者ができる集客イベントとは?
一言で「不動産」と言っても、売買仲介業者や工務店などさまざまな会社があります。先ほど紹介した7つの集客イベントは、会社の業務内容(種別)を問わず実施できるものでした。

それでは、売買仲介業者が集客できるイベントとはどのようなものなのでしょうか。

売買仲介業者だからこそできるものとして、会社が持つ人脈を活かした集客イベントがあります。例えば、不動産の専門家や関係者を呼び、無料相談会のようなイベントが開催できます。

また、買主をターゲットにするときは現地販売会を実施し、「売れてしまう前に見ておかないと」という気持ちを刺激するのもひとつの手段です。

工務店の場合はどのような集客イベントが開催できる?

工務店の場合はどのような集客イベントが開催できる?
工務店の仕事には、現場の施工管理も含まれています。物件の機能をよく把握できているため、物件づくりに携わったスタッフをガイドにしたモデルハウス見学会を開催できるでしょう。

関係各所との調整ができる場合は、宿泊体験イベントの開催も検討してみましょう。既存顧客の満足度向上には、リフォーム相談なども効果的です。

まとめ:不動産の集客イベントを成功させて成約数アップ!

まとめ:不動産の集客イベントを成功させて成約数アップ!
人口減少と業者数の増加、価値観の多様化などで、集客イベントの成功は難しくなりつつあります。ターゲット層を明確にしたり、SNSを日常的に活用したりして、1人でも多くの来場者を獲得しましょう。

本コラムでは来場者数増が期待できる集客イベントとして、以下の7つを紹介しました。

  • 1.オンライン|物件・周辺環境のライブ配信
  • 2.オンライン|質問会の開催
  • 3.オフライン|現地での内覧会
  • 4.オフライン|バルーン遊具・屋台などの設置
  • 5.オフライン|住人と見込み客の合同イベント・交流会
  • 6.オンライン&オフライン|講座・セミナーの開催
  • 7.オンライン&オフライン|参加者限定のキャンペーンを実施

集客イベントは一度開催したら終わりではなく、PDCAを繰り返してより良いイベントを企画することが大切です。ターゲット層に刺さるイベントを企画することで来場者数を増やし、成約に繋げましょう。

宅建業・不動産業サポートは「全日本不動産協会」へ

宅建業・不動産業サポートは「全日本不動産協会」へ
ターゲット層に刺さる集客イベントを開催するには、物件の最新情報取得や頼れるネットワークの存在が重要です。

「全日本不動産協会」は会員の皆さまを丁寧にサポートします。

創立70年を超える実績と、全国47都道府県に広がるネットワークを持つ「全日本不動産協会」は、跳躍するウサギのマークとマスコットキャラクター「ラビーちゃん」が目印です。

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