不動産投資|個人事業主からスタートしよう!
2026年01月23日
不動産投資はスモールスタートが基本です。
勇気を出して「大家さん」への一歩を踏み出してみませんか?
本記事では、個人事業主として不動産投資を行うときのメリットをわかりやすく解説します。
不動産投資を検討している方と、賃貸経営の流れを知りたい不動産営業はぜひご一読ください。
不動産投資|最初の一軒は「築古戸建」

物件の選び方
「大家さん」に憧れる人は少なくありません。
さまざまな物件を検討するかと思いますが、最初の一軒は比較的リーズナブルな「築古戸建(築年数が古く、価格の安い中古一戸建て)」がおすすめです。
まずは100万円~500万円程度で購入できる一軒家を探してみてはいかがでしょう。
築古戸建は初心者にも挑戦しやすい収益物件として、安定した不動産投資の第一歩に最適です。
家屋を一軒メンテナンスする経験は、机上の知識だけでは得られない実践的な知恵を与えてくれます。
地域の業者へのリフォーム依頼、不動産業者への「客付け」依頼等、一連のフローを通して、判断力や問題解決力を養いましょう。
地域の不動産業者とコネクションを作る
気になる物件を見つけたら、まず内見の予約をしてみましょう。
インターネットや店頭の掲示板等に掲載された物件情報を見て、不動産業者へ連絡するのがスタートです。
紹介物件の多い不動産業者は、地域の大家さんとのコネクションを複数持っています。
初回訪問時に予算や投資プランの資料を用意した上で具体的な希望を伝えると、物件の紹介や専門的なアドバイスを受けやすくなります。
ぜひ積極的に、不動産業者とのご縁をつなげてください。
リフォーム・修繕は専門業者へ依頼
「DIY(Do It Yourselfの略。専門業者に依頼せず、自分で修繕や改装を行うこと)をしてみたい」という方は少なくありません。
しかし築古戸建だからこそ、家屋や外構のリフォームは技術に定評のある業者へ依頼すべきです。
経験を積んだ専門業者は、建物の老朽化状況を的確に診断できます。
耐震補強や断熱改修等、長期的な視点でプランを提案し、借家人さんが長期的に住むことができる環境を整えましょう。
DIYはコストの安さが魅力ですが、建築基準法や消防法に抵触したり、安全対策が不十分になったりというデメリットもあります。
投資物件の資産価値向上のためにも、良質な業者への工事発注を積極的に検討してください。
賃貸物件の他「民泊」用途も
従来の賃貸物件運用に加え、「民泊(旅行者に住宅を短期間貸し出す宿泊サービス)」用途も注目されています。
しかし「民泊」の開業・運用は簡単なものではありません。参考までに、開業の流れを簡単に説明しましょう。
① 事前相談
まず、物件所在地を管轄する保健所や消防署に相談し、建物や用途が民泊の基準を満たしているかを確認します。
② 消防設備の設置
火災報知器や非常灯など、民泊用の消防設備を整備します。物件によっては追加工事が必要となります。
③ 周辺住民への説明
近隣住民に対し、「民泊を開始する」旨を周知します。説明方法や範囲は自治体ごとに異なるため、事前の確認が欠かせません。
④ オンラインでの届出
観光庁の「民泊制度運営システム」を利用し、必要書類をオンラインで提出します。
⑤ 受理・標識の掲示
届出が受理されると、営業用の「標識」が交付されます。玄関など見やすい場所に掲示することで、正式に民泊営業が可能となります。
営業開始後も、予約管理や清掃手配、近隣対応、トラブル時の対応など、継続的な運用負担が発生します。
事業としての収支やリスクを十分に精査したうえで、慎重に開業を判断することが重要です。
不動産投資|「個人事業主」を目指そう!

「個人事業主」とは
個人事業主とは、法人格を持たず自己の氏名で事業を営む形態のことをいいます。
開業届を税務署に提出することで「青色申告」が可能となり、経費計上や専従者給与控除、赤字繰越等の税制優遇が受けられます。
事業規模や業種に制限はなく、売上や利益はすべて事業者本人の所得となりますが、帳簿管理と確定申告が必要です。
不動産投資と個人事業主
不動産投資を行うとき、必ずしも個人事業主になる必要はありません。小規模であれば、開業届を出さずに個人名義のままでも運用できます。
しかし一定の規模以上を目指す場合や、経費や税制面でのメリットを最大限に活かしたいときは個人事業主になるほうが有利です。
開業届で事業実績を示せば金融機関の融資審査に通りやすくなりますし、帳簿付けの経験が事業拡大につながるでしょう。
個人事業主として不動産投資を始めるメリット
- 青色申告による最大65万円の特別控除
- 経費計上範囲の拡大による税負担軽減
- 赤字を最長3年繰越できる制度
- 家族への専従者給与控除による所得分散
青色申告|所得税・法人税を抑える

青色申告は、個人事業主や不動産所得者等が利用できる税制上の優遇制度です。
「青色申告」と「白色申告」の違い
「青色申告(税制上の優遇措置を受けられる申告方法)」は、青色申告承認申請書による事前申請を行ったあと、複式簿記による帳簿付けと決算書作成を行います。
一方で「白色申告(青色申告に比べて手続きが簡易な申告方法)」は、簡易帳簿の保存のみで申請の必要はありません。
手続きは簡易的ですが、控除がないため節税効果は限定的です。
「青色申告特別控除」とは
青色申告特別控除とは、青色申告承認を受けた個人事業主や不動産所得のある個人が、複式簿記による正規の帳簿付けと決算書の作成を行うことで、事業所得等から最大65万円を控除できる制度です。
不動産投資の事業所得から最大65万円を控除すると課税対象となる所得が減少し、所得税・住民税を減らせます。
青色申告特別控除を受けるための条件
- 青色申告承認申請書を提出していること(不動産所得者や個人事業主など)
- 複式簿記による帳簿付けを行い、貸借対照表・損益計算書を添付して申告すること
- 原則として期限内に申告を行っていること
「経費」計上で節税効果を得る
不動産投資にはさまざまな経費がかかり、具体的には以下のようなものがあります。
- 建物・設備の減価償却費
- 修繕費・リフォーム費用
- 管理会社への管理委託料
- 火災保険料・地震保険料
- 賃貸募集の広告宣伝費
- ローンの利息
- 固定資産税・都市計画税
- 資産管理や投資のための書籍・セミナー費用
- 交通費
- 通信費 等
このような物件の運営に必要な支出は経費計上し、事業所得から差し引けます。適切に帳簿に記録し領収書等の証憑と共に申告すれば、所得税・住民税等の抑止に。
節税効果を得るためにも、丁寧に記帳を行いましょう。
建物の「減価償却」も可能に
不動産投資では、建物部分の「減価償却」が可能です。建物部分の取得価額を法定耐用年数で按分し、毎期の経費として計上します。
これにより課税対象となる収益を圧縮し、所得税や住民税の負担を軽減。
減価償却による節税効果で得た資金を修繕費や次の物件取得資金に充てれば、長期的な資産形成と安定したキャッシュフロー実現に寄与します。
個人事業主のメリット|所得控除・専従者給与控除で節税

個人事業主になると、配偶者等の家族に給与を支払い、それを経費として計上できる「専従者給与控除」も活用できます。
「専従者給与控除」とは
専従者給与控除とは、青色申告者が家族を事業専従者として雇用して給与を支払ったときに得られるメリットです。
具体的には、給与を事業所得から必要経費として控除でき、節税効果を得られます。
事前に「青色事業専従者給与に関する届出書」を税務署に提出し、給与額や労務内容を定めることで、相当であると認められる金額の経費計上が可能に。給与額や労務内容が明確化されるので、税務調査対策にもなります。
所得分散による税負担軽減効果で、世帯全体の節税効果や、事業運営の効率化も期待できます。
赤字の繰越控除
不動産投資では、初年度に修繕費や設備投資で赤字になることも珍しくありません。
しかし個人事業主で青色申告をしていれば、赤字(損失)を翌年以降3年間にわたって繰り越し、将来の黒字と相殺できます。
これにより、事業初期の資金的な負担を軽減し、長期的な節税効果が期待できます。
個人事業主として不動産投資を始めるための基本手順

開業届の提出
開業日から1か月以内、「個人事業の開業・廃業等届出書」を税務署に提出してください。
これで正式に個人事業主としての不動産投資がスタートします。屋号(事業名)を付けることも可能です。
提出先は税務署の窓口ですが、郵送やe-Taxでも提出できます。
青色申告の申請
青色申告を希望する場合、「青色申告承認申請書」を税務署に提出してください。
事業開始から2か月以内、またはその年の3月15日までが目安です。
経費・控除の確認と活用
経費の範囲や専従者給与の金額設定については、税理士に相談した上での対応がおすすめです。
節税と資産形成、各種制度の活用といったアドバイスも受けられます。
不動産投資を本格的にするなら「宅建業開業」!

個人事業主でも、宅建免許を取得できます。二軒目・三軒目が欲しい方はぜひ積極的に検討してください。
宅建業開業のメリットには、以下のようなものがあります。
地域でのネットワークが構築できる
複数の物件を持ったり、本格的に不動産投資を行いたいというときは、宅建免許取得がおすすめです。
宅建免許を取得すると、自分で売買・仲介契約を締結できます。
これにより収入の幅が広がり、収益モデルを多様化できるでしょう。
免許申請時には、保証協会への加入、事務所開設等の要件がありますが、これらは安心・安全な取引の土台となります。
宅建業者登録によって地域の業者とつながると、物件や地域で評判の良いリフォーム業者の情報も得やすくなります。
事業拡大につながる
宅建業者としての実績が金融機関での評価につながると、追加融資のチャンスが広がり、事業を拡大しやすくなります。
追加融資や金利優遇、保証協会の保証承諾といった資金調達条件が改善すると、新規物件取得や既存物件のリノベーション、事業エリアの拡大に必要な資金を確保できるからです。
業界知識や法令遵守体制を整備することでコンプライアンス力を示せば、金融機関との交渉力向上の効果も。
好循環によってキャッシュフローが安定し、多角的な事業展開や長期的な資産形成を実現できるのは大きなメリットと言えるでしょう。
「個人事業主からはじめ、いつかは宅建業者になりたい」という目標を立ててみてはいかがでしょう。全日本不動産協会が、あなたの夢と目標をサポートいたします!
宅建業開業のご相談は「全日本不動産協会」
「全日本不動産協会」は、1952年10月に創立された公益社団法人です。
中小規模の不動産会社で構成されており、2025年12月末の正会員数は38,101社で年々増加しています。
不動産に関するさまざまな事業を展開し、調査研究や政策の提言、会員を対象とした研修等を行っています。
47都道府県に本部を設置し、会員や消費者からの相談も受け付けています。
地域のネットワーク構築に、全日本不動産協会をご活用ください。
カテゴリー
タグ
最近よく読まれている記事
-
省エネ基準適合が住宅ローン減税の利用条件に!令和6年以降の【変更点】を解説
2024年02月19日
-
【2025年最新】不動産資格の完全ガイド|必須資格・おすすめ資格・選び方を徹底解説
2024年05月02日
-
【必読】不動産業の開業前に読んでおきたい!一人起業のトリセツ
2023年06月01日
-
2023年05月02日
-
外国人の不動産売買・購入に規制はある?|取引のポイントと注意点を解説
2025年03月13日