不動産基礎知識【売るとき】

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6. 売買契約を結ぶ  6-1 売買契約の基礎知識

契約条件について売り主・買い主双方が合意したら、売買契約を締結します。いったん契約を締結すると、簡単に解除することはできませんので、事前に契約内容を十分に確認することが重要です。
最終的に契約は、「自己責任」で締結するものであることをしっかりと理解してください。

POINT 1:売買契約の基本的な考え方を知る

契約は原則として自由

売り主と買い主との契約は、法令に違反する、公序良俗に反するなどの問題がない限りは自由です。逆にいえば、契約は自己責任で締結することが原則ということです。もちろん、消費者が一方的に不利益を被る契約とならないよう一定の法整備がなされていますが、すべてをカバーできるわけではありません。最終的には自己責任でしっかりと契約内容を確認した上で、契約に臨むことが重要です。
なお、契約に定めがない事項については、民法その他の関係法令に従い、協議の上で決定することとなります。したがって、重要な契約条件が不明確であると、契約後のトラブルにつながってしまいますので注意しましょう。

事業者と消費者の契約については消費者契約法の適用がある

事業者と消費者との間には、情報力や交渉力等に差があることから、消費者契約法では、事業者と消費者との契約(これを「消費者契約」といいます)を対象に、消費者保護を目的とした特別な契約ルールが定められており、不動産売買契約にも影響します。例えば、消費者が誤認などした場合には契約を取り消すことができるほか、消費者にとって不利益な条項(瑕疵担保責任など事業者の責任を免責する条項など)が無効になるなどの規定があります。
なお、消費者契約法における消費者とは個人を指しますが、個人であっても、事業のための契約などは消費者契約法の保護の対象とはなりません。あくまでも個人が事業以外の目的で締結する契約が対象です。このように、不動産売買契約にも消費者契約法の適用があることを理解しておきましょう。

POINT 2:手付金について理解する

不動産売買契約では、契約締結時に「手付金」と呼ばれる金銭を、買い主が売り主に支払うことが一般的です。
手付金には、
(1)証約手付
(2)解約手付
(3)違約手付
の3種類があります。

一般的に不動産売買契約では、(2)の「解約手付」として授受されます。なお、民法でも手付金の性質について特段の定めがない場合には解約手付と推定するとされています。
ただし、解約手付による契約の解除ができるのは、「相手方が履行に着手するまで」とされています。つまり、既に相手方が契約に定められた約束事を実行している場合には、手付けによる解除はできません。

POINT 3:契約を結んだら、簡単に解除できない

特に、不動産売買のように大きな取引を行う場合は、契約は売り主と買い主の信頼関係の上に成り立つ大事な約束です。そのため、いったん契約を締結すると、一般的には、一方の都合で簡単に契約を解除することはできません。契約の解除には、主に以下のようなものがあります。

手付解除 相手方が契約の履行に着手するまでは、手付金の倍返し、または放棄により契約を解除することができる。
危険負担による解除 天災により物件が毀損した場合に、過大な修復費用がかかるときは、売り主は無条件で契約を解除することができる。
契約違反による解除 売り主または買い主のいずれかが契約に違反した場合、違約金等の支払いにより契約が解除される。
瑕疵担保責任に基づく解除 物件に重大な瑕疵(欠陥など)があった場合に、その瑕疵により契約の目的が達せられない場合は、買い主は無条件で契約を解除することができる。
特約による解除
(ローン特約など)
特約の内容に応じて解除することができる。例えば、「ローン特約」の場合なら、買い主に落ち度がなくても住宅ローンを受けられなかった場合に、買い主は無条件で契約を解除することができる。
合意による解除 当事者の合意に基づく条件で契約を解除することができる。

※上表の内容は一般的なものであり、個々の契約で契約の解除に関する取り扱いは異なります。

POINT 4:瑕疵担保(かしたんぽ)責任について理解する

瑕疵担保責任とは

「雨漏り」や「建物本体の白アリ被害」のような物件の欠陥などを「瑕疵(かし)」といいます。そのうち、買い主が知り得なかった「瑕疵」を法的には「隠れた瑕疵」といいます。
隠れた瑕疵が判明した場合、買い主は、売り主へ物件の修補や損害の賠償を求めることが可能です。また、欠陥などが重大で、住むこともままならない場合などは、契約の解除を求めることもできます。このような、物件の瑕疵に関する売り主の責任を法的には「瑕疵担保責任」といいます。

瑕疵担保責任を負う期間

売買契約では、売り主が瑕疵担保責任を負うか否か、負う場合は物件の引き渡しからどのくらいの期間、責任を負うのかなどが取り決められます。ただし、物件の隠れた瑕疵をめぐるトラブルは非常に多いことから、売り主は物件の瑕疵について誠実に情報提供をする、買い主は十分に物件を確認することで、契約前に瑕疵を明らかにしていくことが重要です。
なお、売買契約に、瑕疵担保責任の定めがない場合は、民法の規定に基づきます。民法の規定では、売り主の瑕疵担保責任の期間が限定されないことから、一般的に売買契約では、売り主が瑕疵担保責任を負う期間を明確にします。なお、期間の定めがない場合には、売り主が瑕疵担保責任を負うのは、買い主が隠れた瑕疵を知ってから1年以内と定められています。

瑕疵担保責任のイメージ

ご注意事項

1.不動産基礎知識は、住宅等の売買を円滑に進めるための一般的な参考情報であり、
断定的な判断材料等を提供するものではありません。

2.したがって、実際の取引は、物件の個別性や相手方の意向等を踏まえて慎重に進めて
いただくとともに、法務・税務等に関しては、必要に応じて専門家へご確認ください。

3.掲載している情報は、不動産ジャパンWebサイト より転載しています。

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