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11.
中古住宅を購入して
リフォームする
11-3 リフォームの資金計画
大掛かりなリフォームを予定している場合、リフォーム費用の準備が重要なポイントになります。
自己資金(預貯金など)で支払うのか、ローンを利用するのかなどを、早目に検討しておきましょう。
中古住宅の購入費用を用意した上で、リフォーム費用を用意する必要があるので、それぞれの支払い方を早めに検討しておきましょう。中古住宅の購入費用は住宅ローンを利用するのが一般的ですが、物件代金に加え、諸費用まで借りられる住宅ローンもあります。自己資金はできるだけリフォーム費用に回すのか、リフォーム費用もローンを利用するのかなどを想定します。
また、自己資金を増やす手段として、親からの援助を検討するのも選択肢のひとつです。耐震や省エネ、バリアフリー等のリフォームに対して、自治体から助成が受けられる場合もあるので、確認しておきましょう。支払うタイミングになってから、思うように借りられないといったことのないよう、計画的に準備することが大切です。
住宅取得資金の贈与を受けた場合の税金については
「住まいの税金(住まいを買うときの贈与にかかる税金)」を参照
自治体が実施している住宅関連の助成制度は「住宅関連助成など」を参照
国土交通省のサイトにも住宅関連の助成制度が紹介されています。
国土交通省「地方公共団体における住宅リフォームに係る支援状況調査結果」
また、一定の耐震、バリアフリー、省エネのリフォームについては、所得税の控除と固定資産税の減額を受けることができます。これらの制度を利用する予定であれば、適用要件や手続きについて事前に確認しておきましょう。
リフォームに対する減税については
「住まいの税金(リフォームで利用できる優遇税制)」を参照
リフォームに利用できるローンには、様々なものがあります。公的ローンである財形住宅融資をはじめ、民間金融機関の多くがリフォームに利用できるローンを用意しています。
中古住宅を購入した後でリフォーム費用を借りる場合、通常は「無担保型」のリフォームローンを利用することになります。なお、購入費用として借りた住宅ローンの借り換えに併せてリフォームを行う場合などでは、リフォーム費用も合わせて「有担保型」の住宅ローンを組めることがあります。 いずれの場合も、購入費用とリフォーム費用のローン返済額の合計額が、年収の何割を占めるかといったローン審査が行われるため、借りられる金額が限られる場合があるので注意しましょう。
1. 民間金融機関「リフォームローン」(無担保型) | |
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融資上限額: | おおむね500万~1000万円以内 |
返済期間: | おおむね10年~15年以内 |
2. 民間金融機関「住宅ローン」(有担保型) | |
融資上限額: | おおむね1億円以内 |
返済期間: | 35年以内 |
3. 財形住宅融資 | |
融資上限額: | 財形住宅貯蓄の合計残高の10倍までの額で、最高4,000万円まで |
返済期間: | 20年以内 |
※上表の内容は一般的なものであり、個々の金融機関によって詳細は異なります。
無担保型のローンでは、抵当権の設定が不要なため、審査が少なくすぐに借り入れできる一方で、融資額が少なく返済期間が短い、金利が有担保型より高いなどの特徴もあるので、ローンの種類や特徴を理解した上で、自分に合うローンを選ぶようにしましょう。
中古住宅+リフォーム一体型ローン
リフォームを前提に中古住宅を購入する人が増えていることから、中古住宅の購入費用とリフォーム費用をまとめて融資する住宅ローンが近年増えています。民間の金融機関の一部で一体型の住宅ローンを提供しているほか、仲介会社と提携した金融機関で一体型ローンを提供している場合があります。また、フラット35でも、「リフォームパック」の取り扱いを始めています。フラット35の窓口となる金融機関で、住宅購入費用のローンはフラット35を、リフォーム費用のローンはフラット35パッケージを一体として融資するもので、詳細の条件は金融機関によって異なります。
リフォーム工事費用は、大規模リフォームの場合、契約時、着工時、工事完了後など3回に分けて支払うことが多いようです。一方、小規模リフォームの場合は、工事完了後にまとめて支払うのが一般的です。いずれにしても、支払うタイミングに合わせて計画的に費用を用意する必要があります。
リフォーム工事にかかる費用のほかにも、手数料などの諸費用が必要です。具体的には、工事請負契約を結ぶ際の印紙税、ローンを利用する際の印紙税や手数料、保険料等、増築をする際の建築確認申請費用や登記費用などです。
リフォーム工事の規模や利用するローンの種類によってかかる費用は変わるので、資金計画を考える際にはこれらの費用も忘れないようにしましょう。
1.不動産取引の流れ
2.相場を知る
3.住環境を調べる
4.予算を決める
5.住まいを探す
6.不動産会社を選ぶ
7.資金計画を立て、住宅ローンを選ぶ
8.購入の最終判断をする
9.売買契約を結ぶ
10.不動産の引き渡しを受ける
11.中古住宅を購入してリフォーム
ご注意事項
1.不動産基礎知識は、住宅等の売買を円滑に進めるための一般的な参考情報であり、
断定的な判断材料等を提供するものではありません。
2.したがって、実際の取引は、物件の個別性や相手方の意向等を踏まえて慎重に進めて
いただくとともに、法務・税務等に関しては、必要に応じて専門家へご確認ください。
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