法律・税務・賃貸Q&A

継続・徹底できる組織づくりのコツ

宮下 一哉
株式会社船井総合研究所 不動産支援部 チーフ経営コンサルタント

質問

 うちの会社は「何かを始めても継続できない」「何か1つ新しいことを始めると、何か1つが抜けてしまう」ことが課題で、この繁忙期にもミスや漏れが多くありました。どのようにしたら改善できるでしょうか?

月刊不動産2018年03月号掲載
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回答

Answer

 「継続できる組織」「徹底できる組織」では、リーダーのマネジメントがしっかりしています。徹底のためにはやり方やコツを教え、“タテの役割”を意識してもらいながらリーダーを育てることが欠かせません。

リーダーは「3つの管理」を徹底する

 今回は、2017年11月号で紹介したリーダーが行うべき「3つの管理」をおさらいし、そのうえで、賃貸仲介店舗のリーダー(店長)が行うべき内容について、1つひとつ解説します。

案件管理は「都度・毎日」のタイミングで行う

 仲介店舗での代表的な案件管理は「顧客管理」です。顧客情報は担当する営業担当者と店長でしっかり“共有”することが大事です。最も効果的なのは1組の顧客を複数名で接客する「チーム接客」であり、できれば全顧客の対応をそのようにするといいです。船井総研がお手伝いしている会社では、チーム接客を基本としています。その意味・目的をしっかり理解して取り組んでいる店舗では“成約率70%”が通常です。

 新規来店10組中7組が成約になるということです。チーム接客ができなかった場合には、「お部屋探し作戦シート」というヒアリングシートに記入された「事実」のみに基づいて、空いた時間、終礼で顧客情報の共有を行います。大事なことは“感覚”で判断しないこと。ヒアリングシートのすべての項目(特に「今の住まい」のこと)を記入することを徹底させ、店長と同じレベルのヒアリングができるようにすること。まだ年齢が若いから、まだ社歴が浅いからなどの言い訳をせず、徹底してヒアリング&記入できるようにし、これを“毎日”完了させることが重要です。これを妥協するリーダーの店舗は、いつまでたっても「営業力」が上がりません。

行動管理は「毎日・毎週」のタイミングで行う

 行動管理は週に一度の営業会議の際と、毎日の終礼の際に行います。やるべきことは1日3コマ(10:00、13:00、16:00)の時間帯に、しっかりと予定が組まれているかどうかの確認です。内見アポや契約アポだけではなく、オーナー訪問、物件確認、電話での物件調査、追客タイムなどといった店舗内外の様々な業務についても、個々の営業担当者がキチンと予定組みできるようにすることが重要です。そうでないと、来店アポ以外の業務は「空いた時間でやる」ということになりがちで、重要な「種まき」「仕掛け」の業務が中途半端にしかできなくなり、どんどん業績を落としていきます。ちなみに、そういう店舗の営業スタッフは「通常業務に追われて、仕入れまで手が回りませんでした」といった言い回しをすることが多く、もし自社内でそういう言葉を聞くことがあれば要注意かもしれません。営業担当者たちのスケジュールをリーダーが握ることができていない仲介店舗では、個々のスタッフは“個人最適”で動くようになるので計画的な物件仕入れができず、「流通物件」だけで即物的に勝負する“仲介屋さん”から進化できないために、非常に過酷な競争状態に巻き込まれることになります。

数値管理は「毎週・毎月」のタイミングで行う

 数値管理のできていない会社・店舗は非常に多いです。また、数値管理を「目標管理」のことと考えているケースも非常に多いです。「今月の目標は240万円だから1営業日あたり目標10万円で、10日時点で80~120万円になっていないとペースが悪い。目標達成にはあと**件の成約が必要で…」といったロジックで、日々の営業会議で個々の営業スタッフの担当顧客の“イケそう”“イケなそう”をチェックするのが典型的なパターンです。これは数値管理(=数値分析からの施策立案)ではなく、常にノルマで個々のスタッフを追い込むだけの会議になりがちですから、個々がメンタルをやられて、どんどん疲弊してしまいます。数値管理とはそういうものではなくて、毎週1回、売上アップ公式に基づいて自店舗の状況・自分の状況を分析し、何が良くて何が悪いのかを把握します。そこから店として・個人として最もチカラを入れるべき重点ポイントを確認して施策を考える内容でなくてはいけません。店長はもちろん、個々の営業スタッフが数値管理をできるようになった仲介店舗では、仕事が楽しくなって社員が定着しますし、売上も上がっていきます。もし店内の雰囲気がよくない、社員が定着しないということがあれば、ここの見直しをお勧めします。

Point
  • 仲介店舗リーダーのマネジメントとは「3つの管理」を徹底すること。
  • それぞれの管理の「タイミング」「やり方」「確認する内容」を知り、徹底することが大事。
  • 現リーダーの役割は「次のリーダー」を育ててダブルエンジン体制にすること。

※記事の内容は、掲載当時の法令・情報に基づいているため、最新法令・情報のご確認をお願いいたします。

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