税務相談

月刊不動産2005年12月号掲載

借地権又は底地買取り後の土地譲渡 (個人編)

代表社員 税理士 玉越 賢治(税理士法人 タクトコンサルティング)


Q

土地所有者が借地権を買い取った後、又は借地権者が底地を買い取った後に土地を譲渡した場合の課税関係を教えてください。

A※記事の内容は、掲載当時の法令・情報に基づいているため、最新法令・情報のご確認をお願いいたします。

  • 土地所有者(地主)が借地権を買い戻した場合、又は借地権者(借地人)が底地を取得した場合には、賃貸人(債権者)と賃借者(債務者)とが民法520条の混同により消滅します。したがって、土地所有者又は借地権者は、土地の全部(完全な所有権)を取得したことになります。  このようにして借地権又は底地を取得した後、土地を譲渡した場合の、土地の取得日、譲渡収入金額及び取得費について説明しましょう。  底地の取得日と借地権の取得日とは区分して、取得日を各別に判定します。すなわち、底地部分はその土地の取得日に、借地権部分は、立退料を支払って借地権を取得した日となります。  譲渡した土地のうちに短期所有土地(譲渡した年の1月1日における所有期間5年以下)と長期保有土地(譲渡した年の1月1日における所有期間5年超)とがある場合、それぞれの譲渡収入金額は、譲渡資産の収入金額合計額を譲渡資産の譲渡時の価額比(時価)により按分します。  譲渡資産に係る譲渡費用で個々の譲渡資産との対応関係が明らかでないものは、それぞれの譲渡資産の収入金額の比で按分することになります。

    1. 土地所有者が借地権を取得した後、土地を譲渡した場合

    2. 借地権者が底地を取得した後、土地を譲渡した場合 借地権者が低地を取得した後、土地を譲渡した場合 

page top
閉じる