税務相談
月刊不動産2002年5月号掲載
マイホームを取得したときの登録免許税について教えて下さい。
0 井出 真(井出真税理士事務所)
Q
マイホームを取得したときの登録免許税について教えて下さい。
A※記事の内容は、掲載当時の法令・情報に基づいているため、最新法令・情報のご確認をお願いいたします。
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登録免許税は、不動産の登記等を受ける者に対して、登記申請時に国が課税する税金です。登記等を受ける者が納税義務者となります。登記等を受ける者が複数いるときは、これらの者は連帯納税義務を負います。
表1 不動産の価額(登録免許税の課税標準)
登録免許税は、「課税標準×税率=税額」により計算します。課税標準は、不動産の価額や債権金額、不動産の個数等です。このうち不動産の価額は、固定資産課税台帳登録価格(いわゆる固定資産税評価額)であり、登記申請時により表1のようになります。また、建物の新築時等において、固定資産課税台帳登録価格がないときは、登記官が認定した価額が課税標準となります。
ただし、平成15年3月31日までに行われる土地に関する登記は、課税標準を固定資産課税台帳登録価格の3分の1とする特例があります。
次に税率ですが、不動産に関する主なものは、表2のとおりです。表2 登録免許税の課税標準と税率(抜粋)
新築または取得後1年以内に受ける、住宅用家屋の保存登記・移転登記・抵当権設定登記(住宅取得資金の貸付け等に係るもの)については、表3の軽減税率の特例があります。
表3の特例が受けられる要件は表4のとおりです。
つまり、新築または取得後1年以内にする登記に限り、所有権保存登記は0.6%が0.15%に、所有権移転登記は5%が0.3%に、抵当権設定登記は0.4%が0.1%に軽減されます。ただし、この特例は自己居住用の住宅に限られます。例えば、戸建て住宅を購入し1年以内に所有権移転登記をする場合の税率は、上記要件を満たせば、住宅用家屋が0.3%、その敷地は5%となります。表3 住宅用家屋の軽減税率
表4