不動産業者のためのコンプライアンス

 第2回   コンプライアンスと危機管理経営<その1>

前回は、コンプライアンスの意義についてお話しました。コンプライアンスとは、法令順守及び企業倫理の確立という2つの要素が含まれる言葉だと説明しました。

企業のコンプライアンス問題が提起されるときは、それが法令違反とされるケースと、企業倫理が問題とされるケースが考えられます。もちろん、両者が同時に批判の対象とされるケースもあるでしょう。

今回からのシリーズでは、コンプライアンスと危機管理経営について、企業防衛と企業の社会的責任(CSR)の観点から述べていきたいと思います。

1 危機管理経営戦略

明日は何が起こるか予想もつかない激動・混迷の時代にあって、企業活動は、常にリスク・危機と隣り合わせの状態にあるといっても過言ではなく、その対処は看過できない経営課題です。

企業経営者が、直面するリスク・危機(企業に対する「脅威」)に対し適切な経営を推進するためには、平常時にコンプライアンスを積極的に推進するための事前対策をとるとともに、万一発生した場合であっても直ちに対処策を講じ事態を収束することが大切です。ここに危機管理経営戦略の意義と必要性があります。

危機管理経営戦略は、営業戦略、市場戦略、財務戦略等と同様に、企業が持続的な発展を遂げるために見落としてはならない最重要経営戦略の1つであり、企業の生命線です。

私は、これをコンプライアンスの問題に置き換え、こうしたリスク・危機(コンプライアンス違反のおそれ)への対処を戦略的に管理する経営手法をコンプライアンス経営戦略と呼んでいます。

次回は、コンプライアンス違反の4 つの類型についてご説明させて頂きます。

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