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平成19年度税制改正大綱まとまる
平成18年12月14日、与党の税制改正大綱がまとまった。
国土交通省関係では住宅ローン減税の効果を確保する措置が認められたほか、譲渡損失の繰越控除などの延長が認められた。新設されたバリアフリー改修促進税制は当初の要望よりトーンダウンし、現行の増改築ローン減税との選択制として認められた。
以下、住宅税制主要項目結果概要を抜粋して紹介する。
また巻末には、平成19年度税制改正が不動産業界に与える影響について、税理士玉越賢治氏よりコメントをいただいた。
住宅税制主要項目結果概要
三位一体改革による税源移譲に伴う住宅ローン減税効果の確保に関する措置
三位一体改革の税源移譲が住宅ローン減税の控除額に与える影響を緩和し、引き続き無理のない負担での住宅取得を支援するため、平成19、20年の入居者を対象として、控除期間を15年に延長した制度と現行制度との選択適用を認める特例措置を講ずる。
バリアフリー化の促進
高齢者等が安心して快適に自立した生活を送ることのできる環境整備の促進、居住の安定確保を図るため、特例措置が創設された。また、住宅のバリアフリー改修促進税制については、与党税制改正大綱において、引き続き検討を行うこととされた。
住宅のバリアフリー改修促進税制の創設
高齢者等が安心して快適に自立した生活を送ることのできる環境の整備を促進し、高齢者等の居住の安定の早期確保を図るため、以下のバリアフリー改修工事を行った場合の特例措置を創設する。
廊下幅の拡幅
階段の勾配の緩和
浴室改良
便所改良
手すりの設置
屋内の段差の解消
引き戸への取替え工事
床表面の滑り止め化
○所得税
平成19年4月1日から平成20年12月31日までの間に、一定の者※1が自己の居住の用に供する家屋についてバリアフリー改修工事を含む増改築等工事を行った場合、その住宅ローン残高(上限1,000万円)の一定割合を5年間にわたり所得税額から控除する(現行の住宅ローン減税(増改築等)との選択制)。
- ※1 ①50歳以上の者、②要介護又は要支援の認定を受けている者、③障害者である者、④②若しくは③に該当する者又は65歳以上の者のいずれかと同居している者
○固定資産税
平成19年4月1日から平成22年3月31日までの間に、平成19年1月1日以前から存していた家屋のうち一定の者※2が居住するもの(賃貸住宅を除く)についてバリアフリー改修工事を行い、当該改修工事に要した費用から補助金等をもって充てる部分を除いた費用が30万円以上の場合、当該家屋に係る翌年度分の固定資産税額(100㎡相当分までに限る)を1/3減額する。
- ※2 65歳以上の者、要介護又は要支援の認定を受けている者、障害者である者現行の住宅ローン減税の対象となる増改築等の範囲に、一定のバリアフリー改修工事を追加する。
現行の住宅ローン減税の対象となる増改築等の範囲に、一定のバリアフリー改修工事を追加する。
住宅用家屋の所有権保存登記等に係る登録免許税の軽減措置の延長
住宅取得時の負担を軽減する登録免許税の特例措置を2年延長する(平成21年3月31日まで)。
所有権保存登記 1.5/1,000(本則4/1,000)
所有権移転登記 3/1,000(本則20/1,000)
抵当権設定登記 1/1,000(本則4/1,000)
特定の居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の繰越控除制度等の延長
住宅を売却する場合に譲渡損失が発生し、ライフステージに応じた適切な住替えが困難となっている者の円滑な買換えを支援するため、特定の居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の繰越控除制度を3年延長する(平成21年12月31日までの譲渡に適用)。
住宅を譲渡しても住宅ローンを返済しきれない者の新生活への再出発を支援する観点から、特定の居住用財産の譲渡損失の繰越控除制度を3年延長する。
特定の居住用財産の買換え及び交換の場合の長期譲渡所得の課税の特例措置の延長
多様なライフステージに応じた円滑な住替えを支援し、居住水準の向上、良質な住宅ストックの形成を図るため、居住用財産の買換え及び交換の場合の長期譲渡所得の課税の特例について、買換え資産の床面積要件の上限(280㎡)を撤廃するとともに、適用期限を3年延長する(平成21年12月31日まで)。
密集市街地における建替計画認定制度に係る特例措置の創設
密集市街地において、特定防災機能の向上と土地の合理的かつ健全な利用を図り、都市の安全性を確保するため、民間事業者による積極的な建て替えを推進する建替計画認定制度(特定防災機能向上型)について、以下の特例措置を創設する。
事業区域内で事業用資産を買い換えた場合の特例措置
○所得税・法人税:課税繰延(80%)
事業区域内の土地等を譲渡した場合の特例措置
○所得税:軽減税率
○法人税:5%追加課税の適用除外
事業区域内の土地を取得した場合の特例措置
○不動産取得税:課税標準1/5控除
土地関連税制結果概要
特定の事業用資産の買換え等の特例措置の延長
企業の土地等の買換えを活用した新規事業展開や事業拠点の再編を支援することで、都市再生・地域再生、企業による事業再構築を促進し、経済活性化、土地の有効利用を図る観点から、長期(10年超)保有の土地、建物等を譲渡し、国内にある土地、建物、機械装置等に買い換えた場合の特例措置を2年延長する(平成12年3月31日まで)。
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所得税・法人税:譲渡所得の課税繰延・買換え資産の圧縮記帳(80%)
不動産証券化推進のための特例措置の延長(不動産取得税)
不動産の証券化を推進することにより、不動産の流動化や有効利用、経済の活性化を促進する観点から、Jリート・SPCの不動産取得税の課税標準の特例措置(2/3控除)を2年(平成21年3月31日まで)延長する。
都市の緑の保全、緑化の推進のための特例措置の延長及び拡充
ヒートアイランド現象の緩和等に重要な役割を果たす都市の緑を確保するため、認定緑化施設(市町村の認定を受けた民間事業者が敷地内で設置する屋上緑化施設など)に係る特例措置を拡充の上2年延長する。
平成19年度税制改正が不動産業界に与える影響
昨年12月14日に自由民主党より、19日には財務省から、それぞれ「平成19年度税制改正大綱」が公表された。
これに基づき1月19日に「平成19年度税制改正の要綱」が閣議決定された。今後、「税制改正法案」が国会に上程・審議され、3月下旬(通常3月31日)に国会で可決成立し、4月1日に施行される。通常、法人税については4月1日、所得税については翌年1月1日(場合によってはさかのぼってその年の1月1日)から適用される。
今年の不動産関連税制改正の目玉として、減価償却制度の抜本的見直しが挙げられる。
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平成19年4月1日以後に取得する減価償却資産について、減価償却費を計算する上での残存価額(現行10%)が廃止される。
この場合の定率法の償却率は、定額法の償却率(1÷耐用年数)を2.5倍した数となる(「250%定率法」という)。
例えば、取得価額1,000万円、耐用年数10年の設備の場合、初年度償却費は、次のように計算される。(現行)1,000万円×0.206=206万円
(改正後)1÷10×2.5=0.25 1,000万円×0.25=250万円 -
平成19年4月1日以後に取得する減価償却資産については、償却可能限度額(取得価額の95%)を撤廃し、耐用年数経過時点に1円(備忘価額)まで償却する。
この場合において、上記250%定率法による償却費が、法定耐用年数から経過年数を控除した期間内にその時の帳簿価額を定額法で均等償却すると仮定して計算した償却費を下回るときに、償却方法を定率法から定額法に切り替えて、備忘価額まで償却することになる。
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平成19年3月31日以前に取得した減価償却資産については、償却可能限度額まで償却した事業年度等の翌事業年度以後5年間で均等償却を可能とする。
なお、固定資産税については変更がなく、現行の評価方法が維持され、耐用年数経過後も課税を受けることになる。
個人に目を向けると、地主が不動産管理会社又は不動産賃貸会社を設立している場合の、業務主宰役員給与の損金不算入制度や同族会社の留保金課税制度の緩和が挙げられる。
不動産関連税制については他に大きな改正はなく、①特定資産の買換え制度(長期保有資産から土地・建物等への買換え)、特定居住用資産の買換え・交換制度、特定居住用資産の譲渡損失の繰越控除制度等の延長、②相続居住用資産の買換え・交換制度の廃止等が挙げられる程度である。













