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不動産関係 法改正動向 「瑕疵担保責任の履行確保法案」
「瑕疵担保責任の履行確保法案」 平成19年通常国会の目玉
耐震偽装事件を受けた最後の対応となる新築住宅の瑕疵担保責任の履行確保法案が、3月6日に閣議決定され国会に提出された。4月27日に参議院で可決され、同日衆議院に送付審議中で、会期中の成立を目指している。履行確保法案は、供託制度と保険制度を2本柱として住宅購入者などの利益を図ると共に、保険契約に関する紛争処理体制も整備している。
法案の正式名称は、「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律案」となっている。全部で43条の条文がある。
履行確保法案の対象となる瑕疵担保責任は、新築住宅のみの措置で、既存住宅は対象外となる。住宅品質確保法(品確法)に基づいて新築住宅の売主や請負人が負う10年の瑕疵担保責任が対象。引き渡した住宅の構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分について適用になる。
新築住宅とは、新たに建設された住宅で、まだ人の居住の用に供したことがないものをいい、工事完了の日から1年を経過したものは除かれる
。履行確保法案では、品確法の瑕疵担保責任の履行を確保させるため、新たな供託制度として、宅建業者による「住宅販売瑕疵担保保証金」の供託と、建設業者による「住宅建設瑕疵担保保証金」の供託を定めている。公布の日から2年6カ月以内に施行される。
宅建業者・建設業者は、基準日(毎年9月末・3月末)において、その基準日前10年間に売買契約・請負契約により引き渡した新築住宅について、保証金の供託をすることになる。ただし、経過措置として、施行から10年間は、施行日から基準日までの間に引き渡した新築住宅について供託する。
供託する保証金の額は、基準日までの合計戸数に応じ、政令で定められた金額を供託する。もっとも、政令で定める金額については、履行確保法案にそのおよその範囲が定められている。例えば、10年間の合計戸数が500~1000戸の場合、1億4000万~1億8000万円、5000~1万戸の場合、3億4000万~6億3000万円とされている。
合計戸数の算定については、政令により特例が認められる場合がある。例えば、政令で定める一定床面積以下の住宅について2戸を1戸と数える。また、共同売主など2以上の宅建業者が買主と売買契約を締結した場合で、買主に瑕疵担保責任の負担割合を記載した書面を交付したときにも算定の特例が政令で認められる方針だ。その他、政令で定める新築住宅ならば、算定の特例が認められる余地がある。
保証金の供託は、国交省令に基づき、国債証券、地方債証券などによっても充てることが可能になる。供託は、宅建業者・建設業者の主たる事務所の最寄りの供託所にする。
供託した宅建業者・建設業者は、新築住宅に関する売買・請負契約を締結するまでに、供託所の所在地など国交省令で定める事項について、買主や注文者に、これらの事項を記載した書面を交付して説明しなければならない。
10年の責任期間内に、売主・請負人の瑕疵担保責任による損害賠償請求権を取得した買主・注文者は、供託された保証金から優先して弁済を受けられる。この権利に基づく還付は、損害賠償請求権について、確定判決などの債務名義を取得したとき、公正証書により確認されるときなどに請求することができる。
宅建業者・建設業者は、還付その他の理由により、供託金が基準額に不足することになったときは、法務省令などで定める日から2週間以内に不足額を供託しなければならない。
宅建業者・建設業者は、移転により最寄りの供託所が変更になった場合は、供託所に供託金の保管替えを請求しなければならない。
保証金の供託制度と並び、保険契約制度も創設される。住宅瑕疵担保責任保険法人の指定について定め、「住宅瑕疵担保責任保険契約」について規定する。
住宅瑕疵担保責任保険契約を締結している新築住宅は、供託すべき保証金の算定戸数から除く扱いとなる。従って、一部は供託、一部は保険というように併用ができる。
履行確保法案による保険契約は、宅建業者や建設業者が、国から指定された保険法人に保険料を支払うもの。
宅建業者・建設業者が品確法の瑕疵担保責任を履行し、物件を修補するなどしたときは、業者の請求により保険法人から保険金が支払われる。また、瑕疵について宅建業者や建設業者が相当期間経っても責任を履行しないときは、買主や注文者の請求により、保険法人が損害をてん補する。保険額の最低額は2000万円とされ、保険の有効期間は引き渡しから10年以上であることが必要だ。
保険契約に係る新築住宅の売買・請負契約について紛争処理体制が整備される。品確法による既存の指定紛争処理機関が、その紛争のあっせん、調停、仲裁の業務を行うことができるようにする。
宅建業者が重要事項説明の項目として、保険加入の有無について相手方に説明することは、建築基準法等の改正に伴い、既に義務付けられている。
宅建業者・建設業者は、年2回の基準日ごとに、履行確保法による供託及び保険契約の締結状況について、国交大臣または知事に届け出ることが必要になる。添付書類の書式は国交省令で定めるものを用いる。
宅建業者・建設業者は、基準日から50日以内に必要な供託と届け出をしなければ、新たに売買契約や請負契約を締結できなくなる。後日、不足額を供託し、供託について大臣・知事の確認を受ければ契約の締結が可能になる。
供託金額の不足による契約締結の制限に違反した場合は、1年以下の懲役・100万円以下の罰金に処せられる。
供託状況などの届出をしなかったり、虚偽の届出をすると50万円以下の罰金が科される。
宅建業法・建設業法において、履行確保法違反による指示処分・業務停止処分の権限が国土交通大臣・都道府県知事に与えられる。
平成19年通常国会・不動産業の関連法案とその概要
都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案 |
都市機能の高度化及び居住環境の向上を図る
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地域公共交通の活性化及び再生に関する法律案 |
地域公共交通の活性化及び再生を総合的・一体的かつ効率的に推進する
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広域的地域活性化のための基盤整備に関する法律案 |
広域的地域活性化のための基盤整備を推進する
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特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律案 |
住宅の品質確保の促進等に関する法律の規定により建設業者及び宅地建物取引業者が負う新築住宅に係る瑕疵担保責任の履行の確保等を図る
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