第39回 全国不動産会議 大阪府大会 開催レポート
総合司会の井手 博信 教育研修委員と
司会の松浦 瑞穂さん
39回目の全国不動産会議が、全国から集まった約1500人の参加者のもと、11月13日に大阪府のNHK大阪ホールで盛大に開催された。今年のテーマは、「奮い立て日本、蘇る大阪!!−歴史・文化・先人(せんだつ)から学ぶあたたかな都市(まち)づくり」。大阪城を臨む会場で開催された本大会は、グローバルな視点の講演、古典芸能の文楽、魂を打ち振るわす和太鼓など−盛りだくさんのプログラムで、不況も吹き飛ぶ「元気」を与える、活力あふれる大会となった。
【第1部 式典】
開会のあいさつをする
道村 昌樹 保証教育研修委員長
第1部の式典は、総合司会の井手博信教育研修委員と、司会の松浦瑞穂さんによって進められ、道村昌樹保証教育研修委員長の開会のあいさつで幕を開けた。
歓迎のあいさつに立つ
答島 海志 大阪府本部長
はじめに歓迎のあいさつに立った開催地の答島海志大阪府本部長は、多数の来場者に謝辞を述べ、「天下の台所」と言われていた大阪の歴史と地理を語り、現在の世界の先物取引の中心となっているシカゴでは先物取引のルーツは日本の大阪にあると言われているという例を引きつつ、「大阪を築き上げてきた諸先輩方の才覚を見習い、今一度大阪を活性化させよう。ひいてはそれが日本の活性化につながる」と大会の趣旨を述べた。
あいさつする 中林 増美 理事長
続いてあいさつに立った中林増美理事長は、「当協会の創設者である野田卯一氏は、『継続は力なり』という言葉を大切にしていた。39回続けてきた全国不動産会議は、まさしくその言葉通りだ。このような厳しい時代のなかにあってこそ、一般消費者を大切にした仕事を行ってください」とあいさつした。
壇上のご来賓席
来賓の紹介の後、来賓を代表して、国土交通省官房審議官糸川昌志氏、大阪府知事太田房江氏、大阪市助役井越将之氏があいさつした。
決議文を読み上げる
藤野 茂樹 保証副理事長
次に、藤野茂樹保証副理事長により、断固たるデフレ対策の実施や、抜本的税制の改革、不動産総合サイトの普及・促進などを政府をはじめとする関係各方面に要望する決議案が提出され、満場一致で採択された。
大会旗を引き継いだ
池田 哲也 大分県本部長
続いて、大会旗が次回の開催地である大分県本部(池田哲也本部長)に引き継がれた。池田本部長はあいさつの中で、「大分県は、第2回目、第19回目の開催県ですが、次回再び開催できることを大変光栄なことと思っています」と述べた。
その後、前回の開催県である青森県本部に対して中林増美理事長より感謝状が贈られた。また、大原定雄組織委員長より、平成14年度の会員増強において著しい成果を残した、宮城県本部、青森県本部、大阪府本部、東京都本部、長崎県本部、三重県本部、福島県本部、京都府本部、千葉県本部、奈良県本部に表彰状が贈られた。
閉会のあいさつは、三橋英雄教育研修委員が努め、第1部の幕が閉じられた。
現在、我が国の経済状況は、今春よりの株価急上昇等回復の兆候が現れているものの、企業倒産の増加、高水準で推移する完全失業率、個人消費の伸び悩み等、依然として厳しい状況にある。
不動産業界においても、12年連続の地価下落となり、資産デフレの終焉は見えない。 また、不動産価格の長期低落傾向により、買控えを増長し流動化を阻害しており、そのために住宅地の取引等住宅着工が連続減少し市場環境を悪化させている。
このような状況を克服するには、不良債権処理を大胆に行い、市場金融の緩和策を実行し、不動産統合サイトの全国普及を図り、不動産市場の流動化促進と活性化を推進する必要がある。
本会として、このような閉塞状況を打開し、新たな飛躍を迎えるため、下記項目につき、政府はじめ関係各方面に強く要望する。
- 断固たるデフレ対策の実施
- 地価下落を抑制し、不動産流動化・活性化の促進
- 住宅ローン減税制度の延長と拡充
- 不動産流通課税の抜本的見直し
- 固定資産税の軽減
- 業界4団体で構築する不動産統合サイトの普及、促進
ここに決議する。
社団法人 全日本不動産協会
社団法人 不動産保証協会
第39回全国不動産会議大阪府大会
【第2部 講演会】
第2部では、ハドソン研究所主席研究員 日高義樹氏を招き、「世界の中から見た日本」というテーマで講演会が開催された。
【第3部 懇親会】
第3部の懇親会は、会場をホテルニューオータニ大阪に移して開催された。
開会の辞を黒石力大会実行委員長が務めた。答島本部長、中林理事長のあいさつのあと、来賓を代表し、国土交通省近畿地方整備局の山田努副局長、国会議員代表として平野博文議員があいさつ、また韓国不動産連合会長や中華民国不動産協進会会長も祝辞を述べた。
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